私共の研究グループでは、高速電子に対する相対論的Fokker-Planckコードを開発し、これを用いて高速電子の分布関数を評価の上、高速点火型ICプラズマのコア加熱過程を解析しています(中尾教授のページを参照)。バルクイオンの加熱に対しては、高速電子速度域とバルクイオン速度域の中間的な速度領域での、エネルギー輸送過程が極めて重要になります。本テーマでは、バルク分布関数のMaxwell分布からのずれを含めて、この中間的な速度域のエネルギー輸送過程をより正確に考慮したコアプラズマの加熱過程の評価に取り組んでいます。

Distortion of bulk-electron distribution function and its effect on core heating in fast ignition plasmas,
H.Matsuura, Y.Nakao, T.Johzaki,
Plasma Fusion Research, Vol.5, S2070 (2010). [PDF File]